エステサロン、特に個人で開業しようとされている場合、助成金や補助金が大いに役立つことがありますが、エステサロン開業で使える助成金のほとんどはスタッフを雇用する場合にのみ役立ちます。
今回はエステサロンの開業時に使える助成金について、詳しくご紹介したいと思います。
ちなみにエステサロンの開業資金について知りたい方は「エステサロン開業資金4つの借り方とそれぞれの注意点」で、詳しい融資先についてご紹介していますよ♪
これからご紹介する助成金は、開業後にしか申請してお金を貰えません。
また貰えるまでにけっこう長い時間(数ヶ月かかるものも……)かかったりします。
しかし、助成金は補助金と異なり「条件さえ満たせば必ず貰える」というメリットがあります。
自分で助成金の申請をするのは大変ですが、それでも「助成金なし」よりは確実に「助成金アリ」の方が開業後の経営が楽になるのは事実です。
これらかご紹介する助成金について「これなら貰えるかも」というものがあったら、必ずメモして申請方法をチェックしておきましょう!
エステサロンの開業と関係する助成金の多くは「雇用」、つまり人を雇う場合にのみ発生するものがほとんどです。
「自分1人でエステサロンを切り盛りする」という場合は、残念ながら助成金をもらうことが、難しい状況です。
もし「しばらく人を雇うつもりはありません」という方は、今回の助成金に関する記事は参考にならないかも……?
(ちなみに補助金は従業員を雇わなくっても貰えるものがあります)
それでは1つ、1つの事業について詳しく紐解いて参りましょう。
契約社員、パートやアルバイトなどの非正規労働者のキャリアアップを助成するための助成金制度です。
開業したお店で、キャリアアップ助成金の対象となる人を雇用し。キャリアアップ(資格取得支援など)を行う場合、助成金を受給することが出来ます。
キャリアアップ助成金には「正社員化コース」「賃金規定等改定コース」「健康診断制度コース」」などの7つのコースがあり、従業員の対応を良くするだけで助成金が貰える場合があります。
ちなみに「職務評価」を使って労働者の処遇を改善すると助成金額がアップします!
働くスタッフに対し、職務に関連した専門的な知識及び技能を修得させるための職業訓練を受けさせる場合も助成金の対象となります。
端的に言えば、事業に関係する研修や訓練をスタッフが受ける場合は、助成金が貰える、という制度です。
「高度職業訓練」「事業分野別指針に定められた訓練」など対象となるコースを受講した場合、助成金が貰えます。
トライアル雇用助成金は「職業経験がない」「特別な技能、知識を有していない」など、一般的に「雇用されるのが難しい」とされる人をハローワークなどを通じて一定期間試験雇用した場合に貰える助成金です。
参考:厚生労働省:トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)より
トライアル雇用助成金と似ていますが、特定求職者雇用開発助成金は「高齢者」や「シングルマザー」などの就職が難しい人をハローワークなどを通じて雇用する際に貰える助成金です。
参考:厚生労働省:特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)より
過疎地域におかえる雇用の創出(事業所の開設)などを行い、その地域に居住する人をスタッフとして雇った際に貰える助成金です。
東京などでは難しいですが、田舎でエステサロンを開業する際にはこの助成金が貰える可能性が高いです。
スタッフを雇用し、そのスタッフが中小企業退職金共済(中退共)※に新規で加入、或いは掛金を増額する際に貰える助成金です。
中小企業退職金共済に加入しない場合は、もちろんこの助成金は貰えません。
※中小企業退職金共済制度……退職金制度がない中小企業の代わりに国の援助によって働くスタッフへの退職金が貰えるようにする制度のこと
参考:厚生労働省:中小企業退職金共済制度に関わる新規加入掛金女性及び掛金月額変更掛金助成より
特定の県や地域――例えば東京の「若手・助成リーダー応援プログラム」のように「商店街で開業・起業する」というような、各地域で行われている助成事業の条件を満たす場合にのみ、助成金が貰えることがあります。
ただし、エステサロンの場合はこの助成事業を満たすのは、カンタンではありません。
今回ご紹介した助成金は、ほとんどが「スタッフを雇用する」場合に貰えるものばかりです。
エステサロンという事業形態であるので、機器の購入、導入にそこまでお金がかからない……という理由もあって、各種貰える助成金は残念ながら多くありません。
ただ「大きめなエステサロンを開業する」という方には、とっては使える助成金は少なくないので、この機会にどの助成金が使えそうなのか目星をつけておくと良いかもしれませんね!